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【三月だけの斬新なストーリー】映画『弥生、三月-君を愛した30年』のあらすじと感想・考察

さて、今回は映画『弥生、三月-君を愛した30年』について書いていきます。

『同期のサクラ』や『家政婦のミタ』など数々の人気ドラマの脚本を務めてきた遊川和彦さんが監督を務めます。

物語が3月だけで展開される異色のラブストーリーです。

パンダ
パンダ
3月が愛おしくなる映画だね。

映画『弥生、三月-君を愛した30年』のあらすじ

運命的な出会いをした弥生と太郎。

正しいことを貫き通す弥生と天性の明るさを持つ太郎、親友のサクラは楽しく高校生活を過ごしていたが、サクラを亡くし三人一緒の卒業式は叶わなかった。

卒業を迎えても互いの思いを伝えずに別々の道へ進んでいった二人は、結婚して子どもも生まれ、あの日語り合った夢に少しずつ近づいていた。

けれど、人生は順風満帆では無かった。

太郎は離婚を経験し、弥生は震災で配偶者を亡くしてしまう。自分自身を責める日々が続き、かつて抱いた夢を諦めていた。

ある日、そんな希望を見失う二人のもとに、サクラからのメッセージが届く。

三十年、すれ違いながらも、心のどこかで思い続けた二人には、どんな運命が待っているのか。

映画『弥生、三月-君を愛した30年』のキャスト・スタッフ

監督

監督は、遊川和彦監督です。

1987年、『うちの子にかぎって…スペシャルII』で脚本家デビューし、2003年のスペシャルドラマ『さとうきび畑の唄』で文化庁芸術祭大賞(テレビ部門)を受賞しました。

2005年、涙そうそうプロジェクト『広島 昭和20年8月6日』で日本民間放送連盟賞番組部門・最優秀作品、ドラマ『女王の教室』で向田邦子賞をそれぞれ受賞し、その後も『家政婦のミタ』や『純と愛』、『過保護のカホコ』など数々の人気作品の脚本を務めています。

映画監督としては、2017年の映画『恋妻家宮本』で初監督を務めています。

キャスト

結城弥生波瑠
山田太郎成田凌
渡辺サクラ杉咲花
白井卓磨小澤征悦
山田真理亜黒木瞳
あゆむ岡田健史

主演の弥生を波瑠さん、太郎を成田凌さんが演じます。また、本作でのキーパーソンとなるサクラを杉咲花さんが演じています。

それぞれのキャラクターにあった配役で、特に杉咲花さんの声はメッセージが届く重要なシーンで輝きを放っていました。

映画『弥生、三月-君を愛した30年』の感想

遊川和彦監督らしい真っ直ぐだけど単純ではないラブストーリーです。「前へ進もう」という気持ちになれるのは、遊川作品に共通する特徴でしょう。

本作は、そんなテーマを三月という特定の月だけで描く挑戦的な作品になっています。

三月が、私達にとってどれだけ特別な月なのかを感じられました。

淡々と日付が変わっていくのではなく、前後を行き来しながら進んでいく構成で弥生や太郎の行動と過去がリンクして理解しやすいストーリーになっています。

3.11を経験して共通の感覚を三月に持っているからこそ、この作品の意味や内容に共感出来る所がたくさんあるでしょう。

不測の事態に見舞われ後悔や無力さを感じても、これからの十年、二十年、三十年、上を向いて歩こうと思える作品です。

【ネタバレ】映画『弥生、三月-君を愛した30年』の考察

三月の気分

卒業式や震災など、何かと寂しさや悲しさを感じる三月ですが、桜の開花や新年度を迎える希望を感じる月でもあります。

遊川監督が「最もドラマチックな月だ」と言うように、多くの日本人の中に三月という月が強く刻まれているのではないでしょうか。

本作で描かれる三月を通して、どんなに寂しさや悲しさに包まれても温かい季節に向かって歩いて行こうと感じることが出来ます。

三月を少し好きになれる気がします。

サクラとあゆむ

弥生と太郎を動かすキーパーソンとなるのが、親友のサクラと太郎の子ども・あゆむです。

まず、サクラは天使的な役割を果たしています。弥生と太郎に寄り添いながら、道筋を示してくれるような役割です。また、お墓参りのシーンが印象的ですが、お互いの言葉を仲介する天使的な役割と言えるでしょう。

カセットテープから聞こえてくる声は杉咲花の魅力的な声と相まって、本当に天使の声のように聞こえました。

そして、あゆむは弥生と太郎の子どものように機能します。弥生に憧れ教師となったあゆむがあの頃の二人を思い出させる役割を担っています。

あゆむはストーリー上で、二人の方向がズレていても共通の接点となるキャラクターです。

弥生との接点の作り方の上手さはさすが遊川監督でした。

さいごに

今回は映画『弥生、三月-君を愛した30年』を紹介しました。

三月だけでストーリーが展開される新しい設定で、遊川和彦さんの脚本力が光ります。

気になる方は、ぜひご覧ください!