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【実在する電話ボックス】映画『風の電話』のあらすじと感想・考察

さて、今回は映画『風の電話』について書いていきます。

風の電話は岩手県大槌町に実在する電話ボックスで、東日本大震災以降3万人を超える人々が訪れたと言われています。

西島秀俊さんや西田敏行さんなど名だたる俳優が集まる中、主演のモトーラ世理奈さんがオーラを放っていて魅了されました。

パンダ
パンダ
風を捉えた様な映像と心地よいストーリーが最高でした!

映画『風の電話』のあらすじ

天国に繋がる電話ボックス〈風の電話〉

高校生のハルは震災で家族を失い、伯母・広子と広島で暮らしていた。常に寄り添ってくれる広子のおかげで日常を過ごす事が出来ていた。

だが、広子は突然倒れてしまう。周りに誰も居なくなってしまう不安に駆られたハルは故郷の大槌町へ向かう。

広島から岩手の長旅で、ハルは様々な人と出会い食事を交わした。

旅を通してハルは一体何を感じるのか。そして旅の最後に辿り着いた風の電話で、ハルは何を話すのか。

映画『風の電話』のキャスト・スタッフ

監督

監督は、諏訪敦彦監督です。

1997年、映画『2/デュオ』で長編映画監督デビュー。1999年には映画『M/OTHER』でカンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞、高崎映画祭最優秀作品賞、毎日映画コンクール脚本賞を受賞しています。

また、フランスの有名俳優ジャン=ピエール・レオー主演の映画『ライオンは今夜死ぬ』を手掛けています。

諏訪監督作品の特徴としてシナリオ無しの即興演出があり、本作も諏訪監督らしい作品に仕上がっています。

キャスト

ハルモトーラ世理奈
森尾西島秀俊
今田西田敏行
公平三浦友和
広子渡辺真起子

主演ハルを演じるのは、モトーラ世理奈さん。2018年、映画『少女邂逅』で女優デビューし、今後が注目される新人女優。オーディションにより主演に抜擢されました。

また西島秀俊さん、三浦友和さんはともに諏訪監督と共演経験があります。

映画『風の電話』の感想

モトーラ世理奈さんのオーラが凄い!!

諏訪監督の演出手法と抜群にマッチしています。カメラは演技ではなく、その場の空気を撮っていて、台本が無く俳優達がその場の空気から紡ぐ言葉には意志を感じました。

フィクションでもドキュメンタリーでもなく、またどちらでもあるという様な不思議な感覚に痺れます。

特にハルが風の電話で話すシーンは、台本の無い長回しで魅せるモトーラ世理奈さんの表情・言葉・空気感が見事に混ざり合っていました。

さらにハルの言葉が伝わったかのように、突然風が吹き始め奇跡的な神々しい画が完成します。

あのシーンだけは、ずっと心に残る気がします。

映画『風の電話』の考察

風の電話とは?

2011年、大槌町のガーデンデザイナー・佐々木格さんが自宅の庭に設置しました。死別した従兄弟ともう一度話したいという思いから誕生した〈風の電話〉は、「天国に繋がる電話」として多くの人に伝わっていきました。

この〈風の電話〉の電話線はどこにも繋がっていません。そして心で話す風の電話がこれまで多くの人を救ってきました。

生きる痛み

「死んだら、あの人に会えるかも…」と思う事はあるでしょう。

主人公ハルもその一人でした。ただ多くの人と出会い助けられ、「生きろ」と励まされて徐々に変わっていきます。

「あの人を想うために生きていく。」

それが残された者があの人のために出来る事です。本作での食事シーンは、生死を象徴する場面として比喩的に表現されていたと感じます。

さいごに

今回は映画『風の電話』を紹介しました。

実在する電話ボックスを題材にした映画『風の電話』を観ると、実際に行ってみたくなりました。

モトーラ世理奈さん×諏訪監督の化学反応も凄い。

気になる方はぜひご覧ください。