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【猛毒エンターテイメント】映画『パラサイト 半地下の家族』のあらすじと感想・考察

さて、今回は映画『パラサイト 半地下の家族』について書いていきます。

カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝き、アカデミー賞作品賞も受賞しました。数々の歴史的快挙を達成し世界を驚かせました。

今や世界が注目する若き巨匠ポン・ジュノ監督が、貧富の格差を上手くエンターテインメントに落とし込んだ作品です。

パンダ
パンダ
文句なしのパルムドールとアカデミー作品賞です。

映画『パラサイト 半地下の家族』のあらすじ

とある失業中の家族が就職したのは

半地下に住むキム一家は、就職先が見つからず貧しい生活を送っていた。

ある日キム一家の長男ギウは、友人のエリート大学生から家庭教師の仕事を紹介される。ギウは大学生だと偽り、高台の大豪邸に住むパク社長一家で働き始めた。

幸運にも高給の就職先を見つけたギウは、美術の先生と偽り妹ギジョンをパク一家に紹介。その後も運転手や家政婦を追い出し父・母をパク一家に紹介。そしてキム一家は身分を偽り全員パク一家のもとで働く事に。

ある夜、パク一家はキャンプに出かけ、キム一家は留守の大豪邸でのんびりと食事を楽しんでいた。しかし、夜中にある来客が訪れ、事態は思いもよらぬ方向へ進んでいく。

豪邸に隠された秘密、複数の家族が交錯して辿り着く先には何が待ち受けているのか。

映画『パラサイト 半地下の家族』のキャスト・スタッフ

監督・脚本

監督は、ポン・ジュノ監督です。

2000年『吠える犬は噛まない』で長編監督デビュー。2006年『グエムル‒漢江の怪物‒』は、観客動員1,240万人を超えるメガヒットを記録します。
初の海外監督作品は、2008年『TOKYO!』。日本でも大きな話題となりました。また2009年『母なる証明』は、国内外で数々の賞を受賞。韓国を代表する若き巨匠として、不動の地位を確立しています。
長編7作目の『パラサイト 半地下の家族』は、『母なる証明』以来10年ぶりの韓国映画です。

キャスト

キム・ギウチェ・ウシク
キム・ギジョンパク・ソダム
キム・ギテクソン・ガンホ
キム・チュンスクチャン・ヘジン
パク・ドンイクイ・ソンギュン
パク・ヨンギョチョ・ヨジョン
パク・ダヘチョン・ジソ
パク・ダソンチョン・ヒョンジュン

映画『パラサイト 半地下の家族』の感想

映画『パラサイト』に見事に寄生されてしまいました。

たった2つの家を中心に展開されるストーリーにも関わらず深みが凄いです。垂直関係の描き方が上手いだけでなく、単なる二項対立関係で終わらせない所にポン・ジュノ監督の力量を感じました。

一切の無駄を排除しながら完璧なまでに作り込まれた珠玉のエンターテインメント作品です。

長年、貧富の格差は映画のテーマとして何度も用いられてきましたが、パラサイトは新たなアプローチで貧富を描いた作品と言えるでしょう。

「まさか」の展開が、貧富の格差に新たな問題意識を生み出します。

【ネタバレ注意】映画『パラサイト 半地下の家族』の考察

水石

本作で象徴的なアイテムの一つとなっている水石ですが、ストーリーにおいて一体どんな意味があったのでしょうか。

水石には大きく分けて2つの意味があったように思います。

貧富を象徴するアイテム

水石は、友人のエリート大学生・ミニョクがくれたモノでお金持ちの家にあるものです。

水石は半地下に暮らすキム一家には不相応のモノであり、その格差を象徴するアイテムだと考えられます。ミニョクにとっては簡単に手放せる水石を、ギウは宝物のように大切にします。

ここから、富む者は貧しい者を簡単に切れるが貧しい者は富む者から離れられないという階層的な構造が浮かび上がってきます。実際キム一家はパク家に寄生しますが、その立場を守るため必死にムングァン夫婦を地下に封じ込めます。

ギウの「こいつが俺から離れないんだ」というセリフは、お金持ちの生活は俺らがいないと成り立たないと感じていた事を示していたと考えられます。しかしお金持ち側から見れば誰でも良いのです。

それに気づいたギウは水石を川に戻し、お金持ちに依存せず自分自身がお金持ちになる事を夢見るのでした。ちなみに水石が階段から落ちるなどの表現は貧富的な転落を示唆しています。

運気的なアイテム

水石は、ミニョクが言っていたように財運や合格運を上げる運気的な特徴も持っています。

実際、ギウはパク家に家庭教師として採用されたことで水石が持つ運気的な力を信じるようになります。

この点において、ギウの「こいつが俺から離れないんだ」というセリフは運に固執する事を示しており、自分にはまだ運が残されていると信じている事を表現しています。

しかしキム一家の状況は悪化していき水石に運気的な力など無いということに気づきます。

ギウが水石を川に戻したシーンは、人間が勝手に価値付しただけの普通の石だと気づいたことを示していたと言えるでしょう。ちなみに運気的な水石が階段から落ちるシーンは運気的な下落を意味しています。

さいごに

今回は映画『パラサイト 半地下の家族』を紹介しました。

パルムドール、アカデミー作品賞など数々の偉業を成し遂げました。こだわり抜かれた最高のエンターテインメント作品です。

気になる方は、ぜひご覧ください!