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【まさかの本人登場!?】映画『アメリカン・アニマルズ』のあらすじと感想・考察

さて、今回は映画『アメリカン・アニマルズ』について書いていきます。

アメリカで実際に起きた事件をそのまま映画化した作品で、作中に本人達のインタビューを差し込む斬新な演出方法が特徴的です。

数々の映画祭で賞を獲得している注目作です。

パンダ
パンダ
緊迫感とカタルシスがテンポよく感じられる作品です!

映画『アメリカン・アニマルズ』のあらすじ

自分は特別だ!!

誰しもが抱いたことがある感情を持つ大学生がアメリカのケンタッキー州にいた。

くだらない毎日を抜け出し、特別な人間になることを渇望するウォーレンとスペンサーは大学図書館に貯蔵される超希少な本の存在を知る。

その本が金銭的価値にして1200万ドルだという事実を知り、2人は本を盗み出す無謀な計画を立て、新たに二人の仲間を招集する。

遂に作戦決行の日。果たして彼らの計画は上手くいくのか?

映画『アメリカン・アニマルズ』の感想

本作では、ストーリー中に本人たちのインタビューを挟む斬新な手法を用いています。本人達の意見の食い違いや、今だから思うことなど彼らの心の内を垣間見ることが出来ます。

一連の流れを一つのストーリーとして捉えるのではなく、本人たちそれぞれに個別のストーリーがあり、一人ひとりまるで違うストーリーが出来上がっているのが魅力的です。

斬新な手法に最初は「どういうコト?」と戸惑いましたが、徐々にその手法を使う訳が分かってきて、最後の「特別な人などいない」というメッセージにやられました。

誰もがどこかで「自分は特別だ」と思っているでしょう。自分目線では主人公のように感じても、他者目線では脇役です。

人は誰もが主人公であり脇役でもあります。

この世界はたった1つのものに見えますが、個々の解釈で全く違う世界だと気付かされます。実際の本作に登場する事件の当事者達は、事件の全容を知りません。個々の視点で事件を捉えています。

これが本作の肝です。冒頭で「This is not based on a true story」という言葉が登場します。

この言葉をふまえて作品を鑑賞すると、彼らの最後のメッセージは非常に痺れるものとなるでしょう。

また、事件当時の彼らが特別になりたいという衝動だけに突き動かされ、甘々な計画で自信とは裏腹に思うようにいかない様子は面白いですし、それを本人が振り返ることでより楽しめる構成になっています。

【ネタバレ】映画『アメリカン・アニマルズ』の考察

真実と現実

真実と現実にはどういう違いがあるのでしょうか?

現実「目の前で起こっていること」で、真実「正しいこと」を指します。

言い換えれば、現実は表面的なことであり、真実はその内にある主観的なことであると言えます。

真実は人それぞれ異なるものであり、ある真実は他者から見ると嘘に見えることも多々あります。

この映画の肝になる現実と真実の違いを知っておけば、本作をより楽しめることでしょう。

「アメリカの鳥類」とは?

一番の狙いとされた「アメリカの鳥類」とは一体どんな本なのでしょうか?

ジョン・ジェームズ・オーデュボンという人が描いた19世紀の本で、4巻1セットとなっています。

縦1m×横68cmという規格外の大きさの本です。

本には北米の鳥類1037羽が描かれており、過去には約10億円で落札されたこともあるとか…。

フラミンゴ

作中で度々登場したフラミンゴは何を表しているのでしょうか?

フラミンゴの習性の一つとして、群れで行動することが挙げられます。

作中では、道路に佇む一羽のフラミンゴが登場します。単独のフラミンゴから自分は特別だと思っていることの比喩だと考えられます。

またフラミンゴは元々は白色で、食べ物を通してピンクに染まっていきます。

作中のフラミンゴがピンクだったことから、社会に染まってしまった自分に苦しむ様子を表現しているとも捉えられるかもしれません。

アメリカン・アニマルズの現在

作品の最後に彼らが今何をしているかが取り上げられています。

面白いと感じたのは、彼らが作家や絵描き、映画監督の卵として活動していることです。彼らを魅了し、狂わせた本の存在が影響を与えているだろうことが想像出来ます。

彼らがより本質に目を向け、現実を変えていこうとしている。一冊の本との出会いが良くも悪くも彼らを変えてくれたことが印象的でした。

さいごに

今回は映画『アメリカン・アニマルズ』について書きました。

彼らの甘々な作戦に笑いながら、深い学びも得られる作品だと思います。それはこの作品が斬新な手法を使っているからであり、その醍醐味をぜひ体感して欲しいです。

気になる方は、ぜひご覧ください!