テレビ局には、どんな特徴がある?
今回は、この疑問にテレビ局の主要コンテンツである番組と紐付けながら、解説していきたいと思います。
目次
視聴率三冠王『日本テレビ』の特徴
日本テレビは日本で最初に出来た民放局で、2014年から2018年まで5年連続で年間視聴率三冠王を獲得しています。
視聴率三冠王とは、
- 午前6時~午前0時の「全日」
- 午後7時~午後10時の「ゴールデン」
- 午後7時~午後11時の「プライム」
の3つの時間帯において全て視聴率1位を獲得することを指します。
つまり、日本テレビは年間で一番見られているテレビ局ということになります。
では具体的にどういう特徴があるのでしょうか?
バラエティ番組
日本テレビのバラエティ番組は「情報量の多さ」が一つの特徴です。
長寿番組の「笑点」や「おしゃれイズム」、「世界の果てまでイッテQ」や「しゃべくり007」など多くの人気バラエティ番組を放送しています。
日本テレビのバラエティ番組の多くが、人気のグルメやスポット、生活に役立つ情報を織り交ぜて制作されています。
視聴者にとっては単に面白いだけでなく、タメになる情報を知ることが出来ます。
スポーツ中継
日本テレビは開局の翌日、巨人対阪神戦を中継しました。
民放テレビ局としては最初のプロ野球中継となり、当時は設置された街頭テレビに人だかりが出来ていたそうです。
また、正月恒例の箱根駅伝も第63回から中継を手掛け、第65回から完全生中継を行っています。
さらに、最近では日本代表の快進撃とともにラグビーワールドカップも話題になりました。
ドラマ
近年の日本テレビはドラマでも人気を博しています。
歴代ドラマ視聴率ランキング第5位の「家政婦のミタ」が記憶に残っている方も多いでしょう。
また、2015年に新設された日曜22:30スタートの新枠を設け、最近では「3年A組」や「あなたの番です」が話題になりました。
まとめ
ジャンル問わず人気のある日本テレビですが、その理由は社内人事にあるでしょう。
日本テレビは積極的に社内異動を行っており、部署ごとに様々なキャリアを持った人が集まるという特徴があります。
違うジャンルの知識を活かすことで新しさが生まれ、オールジャンルに強い日本テレビになっているのかもしれません。
トップを猛追『テレビ朝日』の特徴
テレビ朝日は「ミュージックステーション」や「アメトーーク!」、「ロンドンハーツ」など名物番組を多く生み出しています。
視聴率では、トップの日本テレビを猛追しています。
またAbemaTVとの協力など、新しいことは積極的に取り入れていこうという挑戦心溢れる局です。
バラエティ番組
テレビ朝日のバラエティ番組は「企画力」が特徴の一つです。
第二企画工場という深夜枠が2019年3月まであり、2週ごとに新しい番組を放送する異例の回転率で人気番組を生み出していました。
さらに「EXD44」という番組内で若手社員の企画を毎週放送するなど、若手にもチャンスが沢山あるのが特徴です。
「アメトーーク!」や「ロンドンハーツ」などの名物番組を有するテレビ朝日ですが、新しいモノを積極的に受け入れる土壌があるのです。
ドラマ
テレビ朝日は「相棒シリーズ」をはじめとした刑事ドラマを多く持っていることが特徴的です。
さらに2017年10月に土曜ナイトドラマ枠を復活させ、特徴的な切り口で新たな路線を開拓しています。
2018年に大ヒットし若者中心に話題になった「おっさんずラブ」もその一つです。
スポーツ
テレビ朝日は1969年からプロレス中継番組「ワールドプロレスリング」を放送しています。
「ワールドプロレスリング」は日本最長寿のプロレス中継番組です。
またフィギュアグランプリシリーズや世界体操、世界水泳選手権など多岐にわたるスポーツの中継を行っています。
まとめ
その社風によって斬新な企画が生まれたり、AbemaTVとの協力など従来の在り方に囚われないテレビの在り方を垣間見ることが出来ます。
その地盤として「アメトーーク!」など大人気バラエティ番組の存在も忘れてはいけません。
ドラマに強い『TBS』の特徴
TBSといえばドラマと言えるほど様々なヒット作を生み出しています。
実際、歴代ドラマ視聴率ランキングで1~4位まで独占しています。
TBSには民放キー局の中で唯一ドラマ専用スタジオがあり、ドラマに最も力を入れている局と言えるでしょう。
ドラマ
昔からヒット作を連発しているTBSですが、近年は日曜劇場が人気を博しています。
「半沢直樹」や「下町ロケット」、「陸王」などの逆境を乗り越えるドラマが日曜劇場の特徴です。
また「逃げるは恥だが役に立つ」など恋愛モノまでヒットさせる幅の広さがあります。
その理由として、TBSでは比較的長い準備・撮影期間が設けられていることが挙げられるでしょう。
バラエティ
TBSのバラエティ番組は「人間らしさ」が特徴です。
「モニタリング」や「マツコの知らない世界」、「水曜日のダウンタウン」など人気バラエティ番組の多くが、人の内面を引き出しています。
人間の様々な側面を引き出すバラエティはリアリティを感じることが出来て、時にドラマチックな印象を受けるでしょう。
スポーツ
TBSは、古くから格闘技中継に力を入れています。現在は大晦日の世界タイトルマッチを生中継しています。
また、「世界陸上」の国内独占放映権を持っています。
一方、「炎の体育会TV」や「SASUKE」などスポーツをテーマにした人気番組を放送しています。
中継はもちろん、スポーツ番組を放送していることは一つの特徴と言えるでしょう。
まとめ
バラエティ、ドラマなど番組問わず人間らしさを引き出すことが非常に上手いです。
また「報道のTBS」と呼ばれるほど、報道に強みを持っています。報道に強みを持っていることもリアリティを追求するTBSの特徴と言えるでしょう。
個性爆発『テレビ東京』の特徴
テレビ東京はアニメ、経済、旅番組など他の局とは異なる独自路線を貫いた人気番組を多く生み出しています。
制作予算が他局に比べて少ないと言われており、工夫を凝らしたクセのある企画を放送することが功を奏しています。
バラエティ
テレビ東京のバラエティ番組は「旅・ロケ番組」が特徴です。
最近では、「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」が人気を博しています。
また、「Youは何しに日本へ?」や「池の水全部抜くシリーズ」などの他局では見られない特徴的なバラエティ番組も好評です。
ドラマ
「傑作ミステリー」や「日曜ミステリー」という枠を設けてミステリードラマを多く放送しています。
また、「孤独のグルメ」や「きのう何食べた?」など食をテーマにしたドラマも非常に多いことが特徴です。
スポーツ
テレビ東京は2005年から「世界卓球選手権」を中継しています。
また、テニスの全仏オープン中継や「SUPER GT+」などモータースポーツにも力を入れていることが特徴的です。
アニメ
テレビ東京は「ポケモンシリーズ」や「妖怪ウォッチシリーズ」などの人気アニメを放送しています。
子どもの頃、テレ東でアニメを見て育った方は多いと思います。
また深夜アニメも放送していて、幅広い世代のアニメ好きから人気を博しています。
経済番組
「ガイアの夜明け」や「ワールドビジネスサテライト」など社会人に向けた経済番組を多く放送しているのも特徴の一つです。
特に22時からは経済番組が放送されることが多く、寝る前に見るサラリーマンの方も多いと思います。
まとめ
他局ではありえない奇抜な発想や、特定の視聴層に向けた濃い番組が多いのが特徴的です。
テレビの企画は出尽くしたと言われている中で、新しい番組を生み出し続けているテレ東はこれからの成長も大いに期待出来ます。
「他局が同じようなことばかり放送してつまらない!」そう感じたときはテレビ東京を見てみましょう。
笑いを愛する『フジテレビ』の特徴
「おもしろくなければテレビじゃない」というキャッチフレーズに代表されるように、フジテレビはとにかく笑いを重視するのが特徴です。
伝説的なバラエティや名作ドラマを数多く生み出し、そのキャスティング力にも定評があります。
昔から老若男女問わず人気の放送局で、記憶に残っているテレビ番組は?と聞かれればフジの番組が出る人も多いでしょう。
バラエティ
「めちゃ×2イケてるッ!」、「とんねるずのみなさんのおかげでした」、「SMAP×SMAP」、「笑っていいとも」、「はねるのトびら」など挙げればキリがないほど多くの人気バラエティを生み出しています。
豪華なキャスティングと、破天荒な展開はまさに笑いを愛するフジテレビならではと言えるでしょう。
2018年の大幅改編により終了した番組も多いですが、これからのフジの復活に期待したいです。
ドラマ
「東京ラブストーリー」や「あすなろ白書」などの恋愛ドラマや、「ショムニ」や「HERO」などのお仕事系ドラマまで爆発的ヒット作を数多く生み出しています。
また最近では「コード・ブルー」の最新シリーズがヒットしました。
フジのドラマは映画化されることも度々あり、その人気も凄まじいのが一つの特徴です。
スポーツ
「バレーボールワールドカップ」や「世界柔道選手権」の独占中継をフジテレビが担っています。
また、「世界スピードスケート選手権」や「世界フィギュアスケート選手権」の独占放送も行っています。
まとめ
バラエティ番組を中心に多くのヒット番組を生み出してきました。
他局ではありえない豪華なキャスティングも魅力の一つで、フジテレビだから出来る番組はつい見たくなってしまいます。
また、新しい事を始める時にはビジネス要素よりも面白いかどうかが重視されるそうです。
さいごに
何気なく見ているテレビ番組ですが、実は局ごとに異なる性格が出ています。
1953年に初めてテレビ局が誕生してから、長期間かけて形成してきた文化が各局に色濃く残っています。
その日の皆さんの気分と局の雰囲気を照らし合わせながら番組を選ぶという楽しみ方もオススメです。
今日から新たな目線でテレビを楽しみましょう!